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2017-01-24

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昨年から、人間の精神活動のメカニズムに興味を持つようになり、手軽な書籍を読みふけっている。 そうしているうちに、脳・精神・心についての自分なりの世界観・地図が出来上がってきた。


  • 精神活動は脳だけで完結するものではない。首から下は、単なるIOデバイスではなく、それ以上の機能があり、脳と相互に影響しあっている。
  • 精神活動には2つのモードが存在する。ダニエル・カーネマンがシステム1、システム2と呼んでいる考え方が私は気に入っている。これに限らず、モードの定義の仕方・呼び方には様々なやり方があると思う。本能と論理。前頭葉と扁桃体。論理と創造。右脳と左脳。低速と高速。
  • 脳はFPGAのような書き換え可能な柔軟なハードウェアである。もちろん、書き換えには時間と努力を伴うが、まずは、主体的に書き換え可能であると信じることが大事。ときには、他人や周囲の環境に影響を受けて書き換えられてしまうことさえある。
  • あらゆる精神活動は、ある種の資源・リソースを消費する。怒りや不安は特にリソースを消費する。
  • 脳はポンコツだが使いこなせば強力なデータストレージである。データを熟成させる機能がある。バイアスによって認識が歪む。瞑想などのテクニックでデータの交通整備ができる。

汝、三十路に備えよ。いや、備えるべからず?


人間は10進数に支配されており、キリが良い数字には敏感である。商品の価格設定とか、株価の心理的節目とか。 年齢についても、直感的に10年とか5年のグループで考えてしまうものだ。25歳になると「アラサー」と呼ばれ始めるように、30歳になると周りからの見られ方も変わる。歳を取ることに対する漠然とした恐怖みたいなものがある。あと2年で30歳になってしまう今日このごろ。エントロピーが収束に向かいながら、責任と期待は増大する。焦り・不安を感じるものの、必要以上に悩むことは無駄だと私は考える。自然体でありたい。バイアスを克服して、天邪鬼でありたい。自分が得意なこと・苦手なことを、そろそろ認めなければいけない。


なるようになる。だがコントロールは放棄しない。


筋肉とわたし


昨年はじめの頃、いわゆる「腹筋ローラー」を始めた。マッチョな肉体と、割れた腹筋が欲しいと思い、一ヶ月ほど続けたが、やめてしまった。当時は、例えば「モテたい」とか「腹筋を見せびらかしたい」みたいな明快な目的が無く(いや、ちょっとだけ有ったかもしれない)、モチベーションが持続しなかった。


今年は継続的な筋トレに挑戦したいと思っている。目下のテーマは「より良い精神活動のための筋トレ」といったところ。


私は肉体のバイタリティに自信が無い。部活動でのスポーツ経験は無い。とくに球技は苦手で、大小様々なサイズの”球体”には苦手意識が今も残る。長距離走はかなり苦手。すぐに息切れする。体は硬い・姿勢が悪い・偏食家だった(偏食は最近改善されてきた)。精神的にも、あまり我慢強く無いと自負している。 筋トレおよびその他のトレーニングを通して、何かが変わるのかもしれないと期待が半分。実験が半分。


  • 疲れにくい肉体を作りたい
  • 肩こりなどの肉体的な疲労を軽減させたい
  • 姿勢を良くしたい
  • 血流を良くしたい
  • 脳に刺激を与えたい
  • 病気の予防をしたい
  • カッコよくなりたい

ツール


  • ジムには行かない。自重トレーニングを中心に、簡単な器具を使ったトレーニングをやっている。特にゴムチューブが気に入っている。
  • 食事制限はしない。プロテインを飲む。ダイエットは目的ではない。
  • 継続できたかトラッキングする。
  • 週に1回か2回くらい、30分以上続けて歩く。
  • Fitbitを使っているが、筋トレのトラッキングには不向きなので、ツールを検討する。

料理 - あるいは、デザインとアート


私が料理をするようになったのは、ここ数年のことだ。また、長きに渡る人類の歴史を見ても、こんなに自由に料理ができる時代は、今まで無かったはずだ。 流通網・エネルギ網・情報網の発達以前の世界では、その土地で採れる・季節の食材を使ったり、蔵や発酵による長期保存で食材を得ており、土着のレシピが伝承されてきた。今では、食べたいと思えば大抵の食材は即座に手に入る。私は、料理についての知識のほとんどを、本やインターネットから学んでいるため、普通だったら親から教わるような基本的な知識が無かったりするのが悩みでもある。


最初の頃は、レシピ通りに作ることさえ苦労したが、少しずつ、自分でレシピを構築できるようになってきた。完成形を思い描きながら、材料を選び、レシピを検討し、実際に構築して、仕上げる。この一連の流れは、プログラミングに大変良く似ており、デザイン的側面と、アート的側面を兼ね備えている。


まだまだ研鑽の余地があるが、今年は、CookPadなどにレシピを載せてみたいと思っている。


DIY


自分で作らなくても良いものを、わざわざ時間をかけて作ってみることに意味はあるのだろうか。車輪の再発明である。オシャレとは程遠く、泥臭い。ノコギリで指が血だらけになった。既製品よりも劣ったものが出来ることもある。それでもやる。モノの構成への理解を深め、創意工夫を発揮してアレンジをし、愛着をもって使うために。あるいはこれも、より良い精神活動のためなのかもしれない。


去年は、(公開していないが)自分用のワークデスクとローテーブルを作ったり、Arduinoを使ってちょっとしたセンサを使ってみたりした。今年も、作りたい家具がいくつかある。また、壁に有孔ボード(ペグボード)をたくさん取り付けたい。家の照明をチューニングしたい。庭をいじりたい。電子機器をいじりたい。


プログラミング


去年は、新しいプログラミング言語への大きな挑戦が出来なかった。今年もしないかもしれない。 Web全般と、JavaScript、Ruby、C# への興味が強く、これらの周囲を取り巻くものは引き続きウォッチしたい。 私の関心事は、プログラミング・コーディング単体よりも、よりマクロ視点になってきている。より効果的なシステムをデザインするにはどうすれば良いか。複雑なドメインをどうやってソフトウェアで表現するのか。良い部品を作るのではなく、良い部品を組み合わせる。こういったマクロ視点な作業も含めて、プログラミングと捉えることも出来る。


プロジェクト


これまで、個人でソフトウェア開発プロジェクトをいくつか立ち上げたが、手応えが悪い。影響範囲が小さい、ごく個人的なプロジェクト(プロジェクトと言うほどでも無い)はすぐに形にしてきた。規模を大きくしようとしたり、自分以外の誰かのことを考え始めると、途中で飽きたりして失敗する。


個人製作中のゲームがあったが、技術セットが古くなってしまったし、アイデアも腐敗してきたので、しばらくゲーム作りは中断しようと思っている。


根底には、何か「他人に自慢できるような実績を作らないといけない」という強い思い込みと焦りがある。前述した30歳の節目の存在も、これを増幅させる。この感情にドライブされて物事を始めると、大抵うまくいかなかった。 作りたいツール・サービス・ゲームのアイデアはいくつかあるので、正しい感情に基づいて自分が動いているのかを注意深く観察してみることがテーマになりそう。


あるいは、何も考えずに超高速でプロジェクトを走り抜けるか。


学習


最近は、特にこんな分野に興味がある。


ソフトウェア設計全般/IT全般/暗号/セキュリティ/VR/脳科学/哲学/瞑想/意思決定/行動経済学/微生物/世界経済の行方/筋肉/お菓子作り


興味ある分野を深掘りしつつ、広く深い読書を習慣化したい。トラッキングしたい。 学習のポートフォリオを、プライベートなGitLabのWiki機能で管理するようにしている。


このブログ


28歳の抱負をしたためたわけだが、 誰かのための有意義な情報発信のためではなく、ここは個人的な雑記として、引き続き気が向いたら何か書く。何か作ったら書く。これを続けたい。

 2017-01-24